事典エイト - 新興宗教への警告 - 第3章 カルト宗教の狂気

スプーン曲げ

 次に、ユリゲラー以来ブームになっているスプーン曲げについて考えてみま しょう。スプーンを曲げるということは何ら意味のあることではありません。 スプーンは食器であって曲げてしまっては困ります。そうではなくてスプーン は練習材料であって能力を高めていろいろな金属を自由自在に加工できれば役 に立つのだ、という反論があるかもしれません。しかし、万力やアセチレン溶 接機はおろか万能工作機械まで開発されている現代において、念力を使って金 属を加工する意義があるとは思えません。

 あるいは、スプーンを曲げることによって人間の持っている潜在的な能力の 存在を知り、現代科学にも限界があることを悟ることができるのだという意見 もあります。しかし、ユリーゲラーや清田君は間違いなくスプーン曲げをでき るのですから、何もあなた自身がスプーン曲げをする必要はないのではないで しょうか。一時は偽物も横行していたようですが、念力によってスプーンを曲 げられることは事実であり、一部の科学者はすでにその理論的な裏付けについ て検討を進めています。また、スプーン曲げ以外にも気功による瓦割りなども マスコミで取り上げられることが多くなっています。それらの多くはやらせで あったりトリックであるかもしれませんが現代科学ではまだ理解できない現象 が存在することは間違いありません。ですから、何も今からあなたがスプーン 曲げの練習をする必要はないのです。

 ではスプーン曲げや瓦割りなどの念力を使う超能力にはどのような副作用が あるのでしょうか。それは自分の内に持っている生命エネルギーを浪費してし まうことにあります。あの清田君でもTV出演が続いた時は疲れてはててしま って、つい床にスプーンを押し付けて曲げてしまったこともあったようです。 生命エネルギーについてはまだ科学的に解明されているわけではありませんが、 エネルギーである以上、消費すれば体内に蓄積されている分は少なくなるはず です。これを浪費していくと体がだるくなったり、精神集中ができなくなった り、ひどくなると病気になったりします。力のある魔術師でも意外と若死にし たりすることがあるのはこの生命エネルギーを浪費しすぎたからだと思われま す。

 もうひとつの問題点はスプーン曲げができると自分が何か他人と違う、選ば れた存在のように思えてくることです。じつは身につけるまでの時間に個人差 はありますがスプーン曲げ程度の技ならたいていの人ができるようになるので す。もともと人間が持っている能力だとも言えます。それを他人に自慢したり、 あるいは優越感の材料にしたりするのはよくありません。自信をつけることは 決して悪いことではないのですが、このような魔術的な技を身につけるとどう しても自分を過信しやすくなります。他人ができない技ができるほど優越感を 持ちやすくなるのですが、現代においてあなたの技が本当に意義のあるものか をじっくり検討する必要があります。


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