そして、この種の情報源を一般にアガシックレコードと呼びます。 このような主張に対してアガシックレコードなどは存在しないと証明すること は私の能力に余ります。あるいは本当に存在しているのかもしれません。しか し、残念ながら多くの宗派で主張されているアガシックレコードなるものはじ つは本物ではないのです。
先にわたしは未来予知は遠隔透視の延長であるとお話ししました。そして、 その人の願望や性向が遠隔透視する対象を決定することが多いこともお話しし ました。ということは、もしあなたがエイリアンによる地球侵略について本気 で心配しているならば、そのような主題に関する時空上の点を透視する可能性 が高くなります。
さて、実際に未来にエイリアンによる地球侵略が行なわれる のならば、その時点の情景を見ることができるかもしれません。でも、そのよ うなことが未来永劫に起こらないとしたらどうでしょうか？
じつは、この場合にはあなたの描いた心象風景に似ている時空点の情景を見 ることがあるのです。似ているとはどういうことでしょうか。似て非なるもの、 すなわちフィクションです。未来の、あるいは過去の演劇、映画、テレビドラ マを遠隔透視で見てしまうのです。
先にも述べたように遠隔透視によるイメー ジはきわめてぼんやりとした曖昧なものですから、現実の情景と映画の情景を 区別するのは意外にむずかしいのです。特に最近はＳＦＸの技術が急激に進歩 していますから、ますます現実とフィクションを区別することがむずかしくな っているのです。
このような映画的なビジョンはひとつの静止画像とは違ってある一定の時間 の経過に伴う動画となります。それゆえに、一般の未来予知とは違ってより正 確なもの、あるいは神様、仏様から与えられたものという錯覚を起こしやすい のです。特に映画の内容が歴史物である場合にはかなりの部分が歴史的に見て 正確だということになります。
未来に製作された歴史物の映画を遠隔透視した 場合には、その未来予知としての正確さのゆえに、アガシックレコードという 幻想を抱きやすいようです。しかしながら、映画はあくまでもフィクションで すから、その中には未来予知としては間違っている要素も多数入り込んでいる ものなのです。