事典エイト - 新興宗教への警告 - 第7章 科学技術の進歩と限界

科学が進むほど危険は増す

 第2次世界大戦後の科学技術の発達は目覚ましいものがあります。テレビ、 CD、ビデオ、コンピュータ、ジェット機、人工衛星など第2次世界大戦後に 発明されたものには枚挙にいとまがありません。また、核融合、高温超伝導、 バイオテクノロジーなど現在開発中の技術も目白押しです。さらに、最近では 経済学や心理学といった社会科学も大いに進歩して、実社会に活用されるよう になってきました。

 このままの調子で科学技術が進歩すれば、いずれは宗教や神様仏様について の秘密も人類が説き明かしてしまうのではないかと思えるほどです。実際、バ イオテクノロジーの進歩によって体外授精、授精卵の移植、男女の生み分けが 技術的には可能になってきました。

そして、これらの技術はローマ・カトリッ クのような古い宗教が持っていた生命の誕生を神聖とする価値観を覆すもので す。一部の国では人工中絶医に対する暴力的ないやがらせがありましたが、時 代は人工中絶をはるかに越えて進歩しており、人類が生命の秘密を手に入れて 旧来の神様仏様を不要とする時代がもうすぐそこに来ているかのようです。

 しかしながら、科学技術は全知全能の神ではありません。チェルノブイリの 原子力発電所の事故のように思わぬ不注意から大きな被害をもたらすことがよ くあります。科学技術が進歩すればするほどわれわれ人類が持ちうる力は大き なものとなっていきます。そして、事故や戦争、あるいは環境破壊はより大規 模になり、より深刻な影響を人類に及ぼしていくのです。

 科学技術の進歩を止めることは人類自身には不可能でしょう。もちろん、黙 示録にあるような大天変地異が起これば、現代の社会は崩壊し、現代の科学技 術も失われてしまうかもしれません。

しかし、そのようなことを望む人はいな のではないでしょうか。われわれが望むのは平和で豊かで幸せな未来であって 天変地異におびえ、神の裁きから逃げ回る未来ではないはずです。しかしなが ら、人類が手にしつつある科学技術はそれ自身が自分の首をしめてしまいかね ないような危険な側面を持っております。

 では、どうすればいいのでしょうか。お釈迦様は中道ということを説かれま した。これは右や左といった極端に走らずに正しい道をバランスをとって進み なさいということです。すなわち、科学技術を悪魔の技のように排斥するので はなく、そうかといって科学技術至上主義に陥るのでもなく、時間をかけて安 全性を見極めながら科学技術を進めなさいということです。時間をかけるとい うことは環境破壊や大事故といった副作用に対する対策を立てる時間があると いうことですし、科学技術の進歩に沿って経済や社会あるいは政治の制度を変 革していくための十分な時間がもてるということを意味しております。


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