毎月の園芸作業のポイントを月1回配信しております。
東京や大阪を基準としておりますので、寒地や暖地では、適宜、時期をずらしたり、 寒地や暖地での特別の作業が必要となる場合もあります。
個々の植物の育て方については、インターネット園芸大事典もご参照ください。
バラの園芸作業
8月はバラにとって最も過酷な季節です。
適正な管理と注意深い観察によって、秋に素敵なバラが咲くようにがんばりましょう。
1日中日当たりの良い場所では、真夏は50%程度の遮光ネットで日よけをしましょう。 真夏の直射日光は葉を痛めるだけでなく、土の乾きを早めるので、 遮光することによって管理が楽になります。
真夏は乾きやすいので、毎日水遣りしましょう。 夜温を下げる効果があるので、水やりは夜の方が良いでしょう。 鉢植えで乾きすぎる場合は、早朝にも水やりします。
旅行中も水切れしない対策を取ってください。 肥料は施さない方がいいでしょう。
葉が黄色くなって枯れていくのはハダニが原因です。 夜に葉の裏に水を霧吹きすると若干の効果があります。 農薬は真夏には薬害がでる可能性があるので、適切な使用量を守ってください。
8月の末から9月始めにかけて切り戻し剪定をすると、秋バラがきれいに咲きそろいます。
特にミニバラでは効果があるようです。
クレマチスの園芸作業
8月はクレマチスが大嫌いな季節です。
しっかり管理してくださいね。
鉢は必ず西日が当たらない場所で管理してください。 できれば午前中だけ日が当たる場所がベストです。 クレマチスは夏越しに失敗しがちなので、できるだけ良い場所を選んであげましょう。
また、鉢は直接、土の上には置かないで、ブロックや板の上に置いてください。
水切れに注意してください。 鉢植え、庭植えともに毎日早朝に水やりします。 鉢植えで乾きすぎるようなら日没後にも水やりしてください。
お盆の頃に1回、薄い液体肥料を水やり代わりに施すと良いでしょう。
お盆までに夏の剪定をすませておきましょう。 剪定の方法は花後剪定と同じです。 剪定が遅れますと四季咲き品種でも秋に花が咲かないことがあります。
株が急に枯れてしまった時はネコブセンチュウを疑います。 根を掘りあげてみて、根にコブがいっぱいついていたらネコブセンチュウの被害です。 治療方法はありませんので、鉢ごと焼き捨ててください。
株元の土に2mmくらいの白い菌核が見えたら菌核病です。
この場合も株ごと焼き捨ててください。
洋ランの園芸作業
洋ランにとって8月は最も大切な季節ですね。
また、日本の真夏はカトレヤやコチョウランにとっても暑すぎるようです。
通風と遮光に注意してください。
置き場所はできれば西日の当たらないところにしましょう。 できれば棚上で管理して、鉢底にも風が通るようにしてください。 棚がない場合は、レンガなどの上に置くだけでもいいでしょう。
パフィオペディラムやファレノプシスは70%遮光ネットで、 その他の洋ランは50%程度の遮光ネットで遮光します。
よしずやアサガオなどで遮光することもできますが、初心者の方には光量の調節がむずかしいのでお勧めしません。
真夏でもしっかり遮光してあれば毎日、水やりする必要はありません。
3日に1回程度、早朝か夜間にしっかり水やりします。
ただし、小さな鉢は乾きやすいので、注意しましょう。
葉に水を霧吹きしたり、周囲に打ち水をして温度を下げるのも洋ランの夏越しには効果的です。
花木、庭木の園芸作業
草花よりも木々の方が夏に強いように思われがちですが、
真夏に弱って花が咲かなくなる木も多いようです。
早朝か夜間に毎日水やりしてください。 葉がしおれるようであれば、早朝と夜間に毎日2回水やりしましょう。
夏に開花するサルスベリやムクゲなどは肥料切れに注意してください。 7月に肥料をやっていない場合は、 枝先の真下に、粒状の化成肥料(花木、草花用のもの)を埋め込んでおきます。
真夏は油断すると害虫が大発生することがあります。
監視を怠らず、害虫を見つけたら捕殺するとともに、ひどい場合は業者に頼んで薬剤散布してもらいましょう。
鉢花の園芸作業
多くの鉢花にとって真夏の猛暑は大変な試練になります。
水切れを防ぎ、直射日光を緩和し、風通しを良くして、夏を乗り切りましょう。
できれば西日の当たる場所は避けましょう。 ハイビスカスやブーゲンビリアのような熱帯花木でも、日本の真夏の猛暑には弱ってしまいます。
どうしても西日が当たるところしか置き場所がない場合には、50%の遮光ネットで西日を遮ってください。 ただし、よしずでは普通の鉢花には光量不足になります。
日当たりの良い場所に置く鉢は、鉢のまわりにしわをつけたアルムフォイルをまくと鉢内の温度の上昇を防ぐことができます。 ただし、しっかりしわをつけないと、凹面鏡効果で火事になる可能性もありますので、注意してください。
水やりは毎日、早朝か夜間に行います。 夜間に水やりする場合は、過湿を嫌う植物のまわりの水はけに注意してください。 水やりを忘れたり、葉がしおれてしまった場合には、緊急避難処置として、葉水を与えると良い場合があります。 ただし、種類によっては葉の病気を誘発する場合があります。
普通は肥料はやりませんが、熱帯花木や開花中のポーチュニカ、ペチュニアなどは薄めの液体肥料を施して肥料切れを防ぎます。
8月末から9月初旬にかけてパンジーなどの秋から春にかけて咲き続ける種類の種まきをします。
種まき時期が遅れると年内に開花しなかったり、冬越しできる大きさまで育たなかったりします。
ただし、猛暑が続いている場合には、室内などの温度の低いところでないと発芽しなかったり、
幼苗が立ち枯れることがあります。
山野草の園芸作業
山野草にとって都会の8月は生死にかかわる過酷な条件になります。
基本は半日陰の棚上に置いて風通しを良くすることです。
山中の谷筋などに生育する植物は、早朝か夜間にしっかり水やりするとともに、 夕方に鉢の周囲に打ち水して夜温をできるだけ下げるようにしましょう。 二重鉢にして、2つの鉢の間の土に水をやって、気化熱の作用で鉢温を下げるのも効果的です。
業者さんは、連続して霧吹きの水が出るようにしたり、 鉢のまわりを冷たい水が循環するようにしたりと様々な工夫をされているようです。
乾燥した高山帯に生育する植物は、上記の方法では多湿によって失敗します。 30%程度の遮光をして、二重鉢などで鉢内の温度を下げるのが一般的な方法ですが、 東京などでは気温自体が高いので、失敗することが多いようです。
むしろ冷房の効いた室内で管理し、植物育成用ランプで補光する方が成功確率は高いようですね。 植物は弱りますが、枯れることはないようです。
業者さんは温度や湿度、光量を調節できる人工気象装置を使っているところもあるようですが、 小さいものでも25万円程度です。
安いガラス温室と小型の冷却ユニット、植物育成用ランプなどで人工気象装置を自作することも可能かもしれませんが....
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